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2010.01 研賜


 

 

 

 

 

 

一歩、一歩、桂川沿い、土の道を北へ進む。

山道に適したチロリアン。履き始めてから半年程、ようやく足に馴染みだした。おそらく20年は世話になる。

靴の重さも手伝って、ゆるり、のそりと、噛みしめるように、歩が進む。ここ2、3日、ここ数年に無い寒さだ。今日は、昨日よりは寒さが和らかい。

 

 

 

さほど、厚着はしていない。日の光を柔らかく感じる。

冷気、柔らかな光、向こうの橋の上を、スローモーションを見るかのように車が動く。ゆったりと時が流れる。歩みが、空気が、心地良い。

今、日没の一時間程前。しかし、黄昏時近くに訪れてくれる気分と同じものを感じる。そうカラダの細胞の中の水が静まりかえる。

 

 

古代文字 自他一如

 

 

 

 

 

 

前に、愛宕山。右手に桂川が流れる。キモチが、この時、この場と、一緒になってゆく。


喜びが湧いてくる。何と単純で簡単?言葉を失う。
・・・・・・・・・・
充実感、喜び、幸せ? ん!  ・・シ・・ア・・・ワセ・・ダ

 

 

 

 

松尾橋が近い。西の山に日が隠れた。少し、寒さを感じる。

さて、そろそろ・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・

 


 

ばらしい本に出会った。


こころに効く一日一禅  井上暉堂氏  ぶんか社文庫

禅を体験させていただいた。禅問答にはビックリ。ひとつの問答に一日二日かけた。問を想い、答えを捜し求める。教えを受け、教えをかみしる。ゆっくりと読み進めた。感謝。

 

サラリーマンとしてここしばらく苦しいところにいたが救われた気持ちでいる。

前述の文章も、教えを散策で実際に始めて試してみた時のものである。

散策中は、言葉が浮かんできても振り払うように努力していたが、幸せな気持ちが湧いてきて驚いた。

本との出会いが衝撃的であり、この本でこころが楽になっていた上に、散策に集中できたので、幸せな気持ちになれたのであろう。

筆者は古典書法に取り組むのと同時に、通勤時、一駅手前で下りて、毎朝役1時間歩いている。歩くことと、この禅の本を、サラリーマンの方々にお薦めしたい。